2012/05/26
TRIODE TRK-3488の巻
真空管アンプは何台目だろう。気がつくと、結構な台数を手にしてきました。最終的に自分の好みの傾向が分かってきました。
・やっぱりシングルアンプのストレート感が好きなようだ
・大型アンプよりエレキットが特に好きだった
・出力トランスがでかすぎるものは、反応が鈍くて好みに合わないのかも
・球は300Bも良かったけど、世の中と違ってEL34やKT88のような現代球が好きだった
・改造出来る余地がないと楽しくない
・見た目、大きさも重要
などなど。それからハイファイを目指してしまった過去の方向性もちょっと見直し。普通の球キットではそりゃ限界あります。
エレキットの感動を今もう一度といった思いが出て来た最近だったのだけど、色々見ていて評判の良さそうな一台を作ってみました。

仕事忙しいのに意地で作っていたので、正直辛かったです。
そして昨晩やっと音出し成功。エージングでどんどん良くなっています。本当は3日程度は通電しないと本来の音が出て来ないので弄ったりレビューするのも危険なんですが…
とりあえず、最初からある程度パーツ交換を入れて製作しました。トライオードの音のベースとなっていると思われるKOAの抵抗を実装ずみ。電解コンデンサは一部、お気に入りに交換、ほか諸々。
回路図を軽く見た感じでは、サンバレーとは思想が僅かに違うことが分かります。この価格でチョークコイルもしっかり入っているし結構期待できそう。
問題はカップリングのフィルムコンデンサですね。ここが一番遊べるポイントです。このキットが良いのはフィルムコンデンサは基板に取り付けた延長端子に取り付けるタイプとなっているところで、比較的容易に交換が可能です。
コンデンサも過去に色々試してきました。今回は手持ちの中から音の良さそうなTone Factory製のオイルコンデンサとフィルムコンデンサを採用。
そして音出し。改造の甲斐あってとは思いますが、凄くいい感じです。シングルで危惧されるパワー不足感は殆どないですね。素晴らしい。ボディ上部にNFB OFF/ONスイッチがついていますが…これをOFFにするとまたこれが全然良くなるんですね。周波数レンジ的には確実に落ちているはずですが、明らかにNFBなしが設計者の意図だと思われます。
そして球の聴き比べ。KT88も入手しておきました。変化の程は過去に経験して知っている音質傾向まんまでしたが、今の気分だと標準のEL34が良いように感じました。このあたりは気分やエージングの具合で変わってくるものだと思います。
さて、そのカップリングコンデンサですが…

これ、過去に若松のワゴンから拾ってきたものです。自作機器で試聴はしたことはありますが、はっきり言って褒められたものではありません。ただ麻薬的な何かが…w
確実にグレードダウンになるのは間違いありません。でもあえてやっちゃうのが趣味の世界じゃないでしょうかw
腐った音を楽しみにしつつ、とりあえず今のエージングを待ちます。