2018/10/08
最新同軸ケーブル試聴・・・
タイトルは一体なんのこと?と思われたと思います。今年から4K、8K放送が開始されるのは既にご存知の方も多いと思います。
放送局では整備が進んでいますが、そこで使われる映像ケーブルは放送フォーマットに合わせた最新タイプのものとなっています。
いわゆる4Kフォーマットの伝送には従来タイプ(1.5Gと呼ばれる。ビットレート1.5Gbps, ハイビジョン信号のクロック周波数1.5GHz)の8本分が必要です。
このままでは本数が多くハンドリングが悪いため、より高周波対応の機器とケーブルの開発が進みました。
現在一番普及しているのが3Gタイプで一般的なハイビジョン信号の2倍の情報量の伝送が可能です。そして4Kを一本で伝送しようという規格が12G。こちらは最新のものです。
ではこれらのケーブルを4K映像信号からすると「低周波」であるSPDIF伝送に使ったらどうなるのか、というのが今回のお題です。2本のケーブルにチャレンジしてみました。端子はBNCですのでRCA変換を使用しました。
AORO 高品質 BNCケーブル SDIケーブル HD-SDI・3G-SDIに対応 性能を向上し 高品位のまま長距離伝送 75オーム(75Ω) 高速 カメラとモニタ接続用 ビデオ補助ケーブル 1M(100CM) RG179
高周波の信号を正しく伝送するには、ケーブルそのもののインピーダンスマッチングとノイズレベルが低く抑えられている必要があります。このケーブルの線材はカナレ製でした。
音の方はというと、大変S/N感が高くフォーカスが合う感じで空間が広がります。この変化は結構楽しくクラシックにとても良く合う感じ。かなり楽しめました。ただ少し中高域にエネルギーが集中している感じもあり、低音に深みが欲しくなります。
次に試したのがこちら。
5.5CUHD 固定配線用 12G/3G/HD-SDI対応同軸ケーブル BNC付ケーブル 黒色 単線 TCX-5.5CUHD 立井電線 (1m)
こちらはヤフオク経由で注文しましたが、アマゾンの方が比較的安価でした。実際アマゾンから発送されてきました。
重心は予想通り低く、モーレツにクリア。エレキベースの指までもがくっきり見えるような描写です。
ただリアリズムの方向にかなり振れている感じで、癒し系のサウンドも硬派に仕上がる感じが少しします。エージングでかなり解消されましたが、ケーブルそのものの傾向は測定器のような忠実さだと思います。ケーブルの中身は電源ケーブルのような屈強な単線で、針金のような線質です。
結局、2本とも本採用にはなりませんでしたが、かなり興味深い試聴結果にはなったと思います。3Gの方は価格も安価ですので試してみても面白いと思います。
以上、実験レポートでした。