テクノは世界共通の日本語

そうそう、意外に知られていないじゃないでしょうか。

 この件ついてちょっと検索して調べたら詳しく書いてあるページがやっぱりありました。
http://allabout.co.jp/gm/gc/205790/2/

 元々wikipediaでどう書いてあるのか気になって見てみたんですが、こちらは自分的には意義あり!って感じがしました。いろんな人が唱えた説をごっちゃにANDを取るとなんか変です。
自分が知っている事案については、wikiも弱点が見えてくるということが分かりました。

 「テクノポップ」と「テクノ」を分けて捉えているんですが、これ分けるのどうかと。確かに表面的にはメロディアスなものさして「テクノポップ」として間違いないと思います。Perfumeはこの解釈でゆくと「テクノ・ポップ」になるわけですね。「テクノ」と言ったら間違いです。なんだか窮屈なので、こんなの評論家レベルの解釈でしかない気がします。

 UKで80年代後半にダンスミュージックとしての「テクノ」が再燃したのが発端となり現在に続くわけですが、この背景には当時を知る人だけが分かる背景があると思います。

 80年代前半における世間的な「テクノ」の解釈として、「電子音が生音に近付くための過渡期」というものがあったように思います。今は技術が未熟だからこんな音しか出ない、将来は生楽器がすべて電子楽器に置き換わり聴く人は違和感を感じない…的な。確かにテクノではありませんが、冨田勲のサウンドを直球で受け止めるとそうなります。

 その後のロックの衰退と商業化に並行して、UKポップスのデュラン・デュランやマドンナなど電子楽器を全面に打ち出したポップスがヒットチャートをにぎわすようになります。電子楽器そのものもYMOがやっていた頃のような高価で大型なシンセから、小型シンセサイザーへと主流が代わり、普通のポップスのバックグラウンドがすべて電子楽器化されるような勢いでした。
 宅録の普及とともに個人ユーザー向けの廉価なシンセサイザーも発売されましたが、これらは高級品に比べると電子音ピコピコ。生音とは到底かけはなれており、当時の流れには全く合わないシロモノとして中古屋で二束三文で売られるハメに。

 そんな中、クラフトワークがアルバム「エレクトリック・カフェ」を発売。曲の中で「テクノ・ポップ」と歌われた時、びっくら仰天しました。それまでのシンセ音楽全般を、生音を目指した過渡現象として定義してきた時代と決別し、自らの音楽スタイルを一つのジャンル、もしくは「思想」として再定義した瞬間だったんじゃないでしょうか。
 テクノ好きにはまさに目からウロコ。テクノの電子音が持つ快楽と(存在するかどうか不明な)近未来的なスタイルに共感した人がファン層のすべてだったわけで、そもそもテクノ好きの人は生音なんか目指してなかった。

 このアルバムの発売がかなり延期された背景には上記のような時代的な背景があったのではないでしょうか。世間の生音志向とテクノのスタイルとのギャップ。クラフトワーク自体が廉価中古シンセと同じ扱いになる危険性があったのだと思います。発売までのタイムラグはその苦悩の期間だったのではないかと。



 ちょうどその頃、アメリカのシカゴでは中古屋にあふれていた廉価シンセを使って音楽を作り始めた連中がいました。そこで生まれた音楽が「ハウス・ミュージック」です。そもそもの登場の発端はお金がなかったからとか。レコードを買えず、自分たちで打ち込みをして音楽を作り始めたのがきっかけだったとの説があります。
 その後ハウスミュージックは様々な変化を遂げます。壊れたTB-303が発振したのがきっかけで「アシッドハウス」が登場。また工業都市デトロイトではデリック・メイを始めとした「デトロイト・テクノ」が登場。

 80年初頭まで、そもそもアメリカはジャズの国で、どこかグルーブを殺したような電子音楽は流行らないとされていました。ところがインディーズレーベルから、このような動きが発生したのは当時としては革命的な出来事でした。
(まあ今にしてみれば、マイケルジャクソンのスリラーでクィンシー・ジョーンズがシーケンサーを積極導入したあたり、黒人さんはシーケンサーにこそグルーブを見い出していたんでしょうね。早い!)


 一方、UKではハイエナジー~ユーロビートといったディスコを中心としたダンスミュージックが誕生していました。「デッド・オア・アライブ」とかそうです。打ち込みなんですが、どこかメロディアスでテクノの流れとはちょっと違う歌謡曲的な雰囲気が強いものだと思います。この流れがやがて終焉を迎え、ユーロビート的な早めのリズムとクラフトワークが提唱した新しい「テクノ」のスタイル、そしてアメリカから来た「アシッドハウス」「デトロイトテクノ」の流れが合体して90年ごろのUKテクノ・ハウスが誕生します。


 ここまででついつい忘れてしまってましたが、テクノの流れの中で重要な役割をしているのが実はイタリアだったりします。テクノをディスコへ積極に持ち込んだ人物は、イタリアのジョルジオ・モロダーです。ドナ・サマーの「I Feel Love」は名曲です。90年代のハウス、テクノシーンでもIRMAレーベルなどの存在がありました。


 ドイツ発、そして日本で概念の発生、ドイツで再定義、ヨーロッパ、アメリカで展開というテクノの歴史。ちょっと難しかったでしょうか。日本でYMOが大ブームを起こし、テクノという言葉と概念を広めたことが世界的に大きく影響していたなんて初耳の方も多いはず。

 今回は独り言ですw

コメント

なるほど。。。と簡単に言うのが躊躇われる内容ですね。
歴史と文化の交錯した内容に驚嘆です!

そんな中でも、「世間の生音志向とテクノのスタイルとのギャップ」のくだりはなるほどなあ、とも。
僕の解釈では、なんというか「オーディオ的快感」と「ダンスミュージック再生」のギャップに似た感じなのかなと。

まだまだ理解できてはいませんが、こうした知識ネタ今後も期待しています!

意外にこのあたり、まとめてる文章って見たことがありません。多分に自分の解釈なので支持が得られるかどうかは不明ですが。ただ若かったとはいえ、80年代前半からエレクトロ中心で(エア?)チェックしまくっていたのは事実です。

個人的にはエレクトロこそ、オーディオ的快楽な要素が多いと思っています。だって、個性的なアクセサリーでオーディオな音に染めて聴くのが良しとしている人が多いでしょう。これって、シンセサイズの始まりですよ!よくよく考えると生音志向とは違いますよね。「勘違い生音系アクセ」はありますけど、アンプで再生する音はやっぱある意味合成された音です。

ニューウェイブ

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